中国輸入で最も悩ましいのが品質管理です。「写真と違う」「サイズがバラバラ」「梱包が雑」 — これらは事前の品質管理で大幅に防げます。本記事では、自社ブランドで100以上の商品を中国から輸入してきた経験をもとに、実務で使えるチェックリストを公開します。
1. 工場選定段階のチェック
取引前に必ず確認すべき項目
- 営業執照(ビジネスライセンス)のコピー:法人として実在するか
- 工場の写真・動画:オフィスのみで実際に製造していないケースを排除
- 同カテゴリの取引実績:類似商品の量産経験
- QC体制:検品担当者の有無、検品工程の写真
- 主要取引先・輸出先:欧米向けの実績があれば品質基準が高い傾向
2. サンプル段階のチェック
量産前のサンプルで以下を必ず確認します。サンプルOKなら量産OKではなく、量産時のバラつきも想定して厳しめにチェック。
✓ サンプルチェックリスト
- [ ] 寸法(縦・横・高さ・厚み)が許容誤差±2mm以内か
- [ ] 素材が指示書通りか(ABS/PP/PVC等の樹脂、ステンレスの番手等)
- [ ] カラーが指定Pantoneに一致するか(光源を変えてチェック)
- [ ] 表面処理(マット/グロス/ヘアライン)が指定通りか
- [ ] 可動部の動作(開閉・回転・スライド)がスムーズか
- [ ] 溶接・接着部分の強度
- [ ] 異臭・不純物の有無
- [ ] 付属品(ケーブル・取扱説明書等)の有無
サンプル時に決めておくべき書類
- 仕様書(Spec Sheet):寸法・素材・色・公差を全て明記
- 合格基準書(QC Standard):欠陥の定義(外観・機能)と許容範囲
- 梱包仕様書:内装箱・外装箱・緩衝材の指定
3. 量産時のAQL検査
量産品の全数検査は現実的でないため、AQL(Acceptable Quality Level)に基づくサンプリング検査が一般的です。
AQL基準の標準値
- 致命的欠陥(Critical):AQL 0%(1個でもNG)
- 重欠陥(Major):AQL 2.5%
- 軽欠陥(Minor):AQL 4.0%
例:1,000個ロットの場合、約80個を抜き取り検査し、Major欠陥が4個以下なら合格。
💡 第三者検品の活用:SGS、Bureau Veritas、QIMA等の第三者検品会社(1回あたり3〜6万円)を入れると、品質トラブルが激減します。初回ロットだけでも依頼推奨。
4. 出荷前検品(Pre-Shipment Inspection)
出荷前に必ず以下をチェック:
- 箱の数量・各箱の重量
- 外装箱のシッピングマーク(社名・品番・数量)
- ランダム10箱の中身を開封して仕様確認
- 不良品の隔離が完了しているか
- 輸出書類(Invoice, Packing List, B/L)の内容と一致しているか
5. 入荷時検品(日本側)
到着後の自社倉庫または検品代行先で:
- 外装箱の破損・水濡れ確認
- 数量カウント
- 抜き取り内装検品(ロット全体の3〜5%)
- FBA納品の場合はAmazon側の不備指摘リスクも考慮し、ラベル貼付ミス・封かんミスもチェック
6. 不良発生時のリカバリー
万が一の不良発生に備えて、契約段階で以下を取り決めておきます:
- 不良率の許容範囲(通常Major1〜2%まで)
- 不良超過時の補填条件(次回発注時に追加生産 / 返金 / 価格値引き)
- クレーム期限(出荷から60日以内など)
- 証拠写真・動画の提出フロー
まとめ
中国輸入の品質トラブルは、ほぼすべて「事前のすり合わせ不足」が原因です。仕様書・QC基準書・抜き取り検査をきっちり運用すれば、不良率は1%以下に抑えられます。LIXONでは自社の輸入実績で蓄積した検品ノウハウを、クライアントの輸入代行業務にも提供しています。